これは、カナダ時間の今週日曜日から月曜日(2017/01/15 - 2017/01/16)に起きた、未成年者誘拐事件に関してです。
 
幸い、被害者の女の子は無事発見・保護されました。本当に良かった・・。

で、本日お話したいのは、このような未成年誘拐事件等発生時にアメリカやカナダで使用される、「緊急事態通知システム」である、Amber Alert(アンバー・アラート)に関してです。

amber-alert-logo


これは、未成年者の誘拐事件や行方不明事件が発生した際に、公共メディアを通して情報を発信し、緊急事態を通知するシステムです。目的は、広く一般的に事件を通知して情報を集めて、一刻も早く事件を解決するために作成されました。現在、アメリカやカナダでは各州毎に管理され、それぞれ独自のルールでAmber Alertを出すみたいなのですが、下記条件(ほんの一部ですが)にあてはまる場合に発令されるみたいです:

- 警察が誘拐事件・福江不明事件の事実確認を行っていること
- 誘拐された被害者もしくは誘拐犯の明確な情報があること
- 被害者が未成年(17 - 18歳くらいまで。これは州により異なるかもしれません。)であること


元々、このシステムを作るきっかけとなったのが、1996年1月にアメリカ・テキサス州で起きた、「Amber Hagermanちゃん誘拐・殺人事件」です。
 
この時、近隣住人は犯人を目撃しており、その情報が素早く該当地域に流されていれば、事件が防げた可能性が大きかったようなんです。ただ、当時はそういうシステムがなく、事件は最悪の結果(強姦・殺人)を迎えてしまいました。しかも、犯人はいまだに見つかっていないようです。

この事件をきっかけに、未成年を守るため、また誘拐事件では事件発生から以下に短時間で解決できるかが非常に重要(時間がかかればかかるほど、最悪の結果=殺害につながるリスクが大きいため)との認識から、この「Amber Alert」システム・体制が作られました。ちなみにAmberとは本来"America's Missing: Broadcasting Emergency Response"の略語だったのですが、システム導入のきっかけとなった「Amber Hagermanちゃん誘拐・殺人事件」の被害者の名前から取ったもの、とも言われております。


では、Amber Alertとは具体的にどのようなものなのでしょうか?


現在、私は車通勤で、片道約1時間かけてオフィスまで運転しております。ここ1年で私は2度ほどこのAmber Alertをカーラジオで聴きました。
 

 
Amber Alertでは、テレビやラジオなどの公共メディアで事件の発生と被害者情報(名前、性別、住所、年齢など)と事件発生の日時、そして犯人の目撃情報(特に誘拐に使用した車の情報、例えば「車種は2007年型ホンダCIVIC、色は黒、車右側面にへこみあり」と言ったもの)が1時間おきくらいに流されます。


またその他にも、登録制度ではありますが、携帯へ上記情報がテキストメッセージで送られてきたり、高速道路などの電光掲示板に情報が表示されたりします。


更に、SNS運用者も協力的で、Facebook CANADAではAmber Alertが表示される仕組みになっております


私個人の意見ですが、このシステムぜひ日本でも導入するべきでは、と思います。


(このシステムとは少し違いますが、ある日本の自治体ではTwitterを通して「不審者情報」を流しており(例えば、「○○駅近くで、地元の小学生の女の子が成年男性に声をかけられ、どこかに連れていかれようとした事件がありました。男性は20-30代、身長170cmほど、眼鏡をかけており、上下グレーのジャージを着用」)ます。これも”防犯”という観点から非常に有効なものだと思います!)


日本でも未成年者に対する事件が多く起きていますので、ぜひ導入を!と思うんですが、多分警察などの官僚組織としては、「徒に犯人を刺激して、最悪の結果を招くだけだ=最悪の結果になっても責任を取りたくないので導入したくない」というのが本音でしょうね・・。もちろん、アメリカ・カナダにおいても、Amber Alertが発令されても、最悪の結果になってしまったケースもいくつもあると思います。が、その反面、昨日の事件のようにこのAmber Alertにより1日で事件が解決するということも多々あるんです。


この部分は文化や歴史的背景の違いというものもあると思いますが、個人的には欧米諸国ではこういった事件に関して、一人一人が「当事者(になる可能性があること)」意識をかなり高く持っているので、積極的に防犯・事件発生時の緊急通知システム等への関与を行っていると感じます。要するに、「他人事ではない」という意識が日本人に比べて高い気がするんです。勿論、沢山の日本人の方も「他人事ではない」と思われていると思いますが、そのエネルギーがうまく結集できないというか、いい方向に繋がらないと言いますか。。。別の言葉で言えば、欧米の場合はある意味感情的・熱い気持ちを持った時に事態を前進させていく力というものを感じますが、一方日本の場合は常に「冷静に・客観的に」状況をみて動く、という対照的な形が個人的には見えます。まあ、日本人が海外で高い評価・好感度を上げているのも、この「冷静さ」が挙げられるわけですので、日本人にとっての「長所」ともいえる部分ではありますよね。ただ、繰り返しになりますが、「状況を推し進める推進力」が弱いのも、また別の面から見た日本人の特徴だと思います。


話がそれましたが、未成年者誘拐事件だけでなく、各自治体(多分、県とか市レベルがいいのかもしれません)レベルにおいては、「お年寄りの行方不明情報」の発令にも使えると思います。


お年寄りの方たちの徘徊でご家族が心配されるケースがたくさん起こっていると思いますし、多分徘徊レベルであれば全県対象よりもっと小さな行政単位レベルで、Amber Alertや上記自治体のTwitterなどの既存SNSとの連携による情報通知を行うと、もしかしたら解決までの時間がすごく短縮されるかもしれません。


ただ、繰り返しになりますが、この部分は官僚(公務員)レベルの判断での導入はできないと思いますので、そこはやはり政治家(国会議員、県会議員、市会議員など)が責任と覚悟を持って導入するべきだと思います。


事件に巻き込まれる前に救い出すことができる可能性の高い方法があるのであれば、検討・導入を考えてもよいのでは、と思いました。


本日も長々と話してしまいました・・・。最後までお付き合いくださり、ありがとうございました! 
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