昨日のブログで、国を動かす「政治家」は、どこの国でも「現実」に目を向けて行動してほしいって書いたんですが、その後にTrudeau首相の以下のツイートが・・・。私も彼のフォロワーですが、実はTrudeauさんって、毎日ツイッターで情報公開しているんです、マメですよー。

Trudeau Tweet 01


さて上記件。昨日のブログから引き続きって形になりますが、言わんとしていること・「人権観」に立った発言というのはよくわかりますし、大多数の人たちから「賛同」を得られる発言だと思います。


加えて、Trudeauさん率いる自由党自身がその名の通りかなりリベラルであり、政権取得依頼すでに2万人以上のシリア難民を受け入れております。もともと自由党自身が移民・難民に寛容な政党ですので、私自身はTrudeauさんの上記ツイッター上の発言には大きな驚きはありませんでした。


ただし、です。何度も言うように、「大衆に媚びる・ポピュリズム」的な対応、もしくは「誰にでも耳障りの良い、自己満足(というのはいいずぎだと思いますが、ほかに適当な言葉が見つかりませんでしたのでご容赦を・・)のため」の発言・行動であれば問題だと思います。 


と言うのは、首相就任から約2年強、現在Trudeauさん自身の人気にちょっと陰りが見えてきているんです。例えば、以前にブログでお話しした「英語での質問にフランス語で回答」問題が思ったよりも長引き&深刻化していて、彼の支持率にも影響しております。


また、つい最近の政府の発表で、去年から財政赤字が拡大していることが判明しております。
これは彼のせいというより、自由党の理念でもありますので、一概に彼だけの責任とは言えませんが、やはり国を預かるものとしてある程度の責任は有すると思います。


加えて・・・。これも以前のブログに書いたように、ライバル政党=カナダ保守党の党首選のアンケートで、次の総選挙での再選が厳しいという結果も出ていました。こうした状況を鑑みると、自由党の政策・基本理念でもあり、かつ現在の世界情勢もそうですが、「今、自由党の政策である”移民・難民に寛容”である姿勢を見せることが自分・政党にとってプラスになる」という計算が働いたというのも、ある程度の事実ではと思います。 


私は「難民」に関しては、ある程度各国が受け入れていくべきだと思います。難民は生命の危機に瀕する状態の人たちなので、世界各国で保護すべきでしょう。そういった意味ではカナダはかなり貢献していると思います。シリア難民に加え、ハイチ難民も数多く受け入れておりますので。


「移民」に関しては、その国その国の事情があるでしょうから一概には言えませんが、今回のトランプさんの行動に関してヒステリックに騒ぐのではなく、「なぜこのような処置を取ったのか」、もっと詳しく言えば、「アメリカ・イギリスなどが移民規制・反移民に舵を切ったのは何故か」をよく考えるべきだと思います、世界が。「誰にとっても耳障りの良い人権問題」にすり替えて、自分の意見・みんなに受け入れられる意見を振り回すのは爽快でしょう。が、きちんとここで踏みとどまって、現状を理解・考えるべきだと思います。 


ではなぜ世界が反移民の立場に変わってきつつ(少なくとも、ヨーロッパなどの各国指導者の中ではそのように変化しているように思います)あるのでしょうか?理由は複数あると思いますが、いかに私が思うものを挙げておきます:


1. 移民増加により、地元民の就職率が下がった
2. 移民と地元コミュニティーとの摩擦
3. 移民・難民の犯罪への関与(テロ事件を含め)



等があると思います。昔、フランスのサルコジさんも反移民の立場でしたしね。 
上記問題点を双方(移民・難民側と受け入れ国側)で解決しない限り、「感情論」だけで移民・難民を受け入れてもそれは何の解決にもならないと思うし、国を分裂させるだけだと思います。 


難民の中には英語もフランス語も話せない人たちがたくさんいます。そういった人たちにカナダ政府は無料での英語・フランス語学習を提供しております。

(これはまた別の機会にお話ししたいと思いますが、ケベック州への移民の中にはこの無料フランス語レッスンを悪用して、不正に国・州から助成金を得て、働かずに収入を得ているという問題が長いこと存在します。これも、移民への感情を悪くする一因です。。) 


これも繰り返し述べていますが、移民・難民も受け入れてくれた国への帰属とまではいきませんが、その社会へ順応するための最低限の努力はすべきだと思います。この社会への順応をせずに、受け入れ先の国の中に「自分たちの国・自分たちの社会」を作ることに対しての反発が、今の(特にヨーロッパ中心に)世界情勢の一端となっている思います。 

markets-canada-currency_1


アメリカもカナダも、そしてイギリスやヨーロッパ諸国も、これから継続的に国としての成長を続けていくためには移民政策は必要不可欠です。それは私もそう思います。


だからこそ、です。 


感情論で動くのではなく、問題の本質をきちんと議論し、且つ受け入れ側の国の人もある程度納得できるルール等を設定して、引き続き移民政策を行えばよいと思います。今は両陣営とも(移民賛成・反対)、感情論でのお話し化していないように思います。 


この問題を通して、私には中国の昔の書籍「菅子」の一説が頭の中に浮かび上がってきました。


”衣食足りて礼節を知る” 


これは本来の意味とは違うと思いますが、 今回の騒動で反トランプを掲げている人たちは「衣食が足りている」人たち、すなわち道徳意識や自分の名誉等を考える余裕がある人たちであり、トランプ支持派の人たちはこの「衣食が足りていない」人たち、すなわち移民政策等により衣食が脅かされている人たち、ではないかなと思いました。


つまり、ヨーロッパ、イギリス、アメリカなどでの移民問題はこの「衣食が足りていない人たち」同士(移民・難民者と職がない地元民)の問題であり、そこに「衣食が足りている人たち」が、移民・難民者の側に立って結果多数派を形成している、という風に私には見えます。 


トランプさんの今回の措置(一時的な措置ですが)は、この自国の「衣食が足りていない人たち」に衣食が回るように、と言う考えで行われたもの、もっと言うとそういう考えの元、大統領選挙戦を戦ってきた結果なだけだと思います。 なので、感情的に反対する人たち(=衣食が足りている人たち)は、ただ反対するだけでなく、トランプさんが行った、自国の「衣食が足りていない人たち」への対策案・代替案を出してみてはどうでしょうか?


カナダでも同じく、Trudeauさんが人気取りのためだけ、ではなく、自国の「衣食が足りない人たち」、不安を覚えている人たちを安心させる方策をまずは示して実行し、その上で移民政策の継続等を打ち出さないと、アメリカのように大っぴらに反対派は今のところ出てきていませんが、そのうち政権に致命傷となるようなことが起こるかもしれません・・・。 
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