日本でも最低賃金は各都道府県で独自に設定されていると思いますが、ここカナダでも同じです。
各州が独自に最低賃金を設定します。と言っても、大きな都市を抱える州ともなれば、毎年少しずつですが、最低賃金を上げるようにしているみたいです。

wage 02


また、会社によっては、その最低賃金の上昇率に合わせての昇給を行うところも。


ちなみに現在(カナダ時間:2017年2月10日)のケベック州の最低賃金は時給$10.75.
本日の為替レートで1カナダドル=約86円ですので、$10.75=約925円
これが今年5月からは時給$11.25(=約968円)と、50セントアップ。

ちなみにカナダの他の州の現在の最低賃金を見てみると・・・。

 
アルバータ州 - $12.20 (=約1,049円)
ブリティッシュ・コロンビア州 - $10.85(=約933円)
マニトバ州 - $11.00(=約946円)
オンタリオ州 - $11.40(=約980円)
ノバスコシア州 - $10.70(=約920円)
ニューファンドランド及びラブラドール州 - $10.50(=約903円)

などとなっております。

最低賃金は各国、各自治体、の物価状況や経済的な状況によって変わってくるので一概に比較はできないと思いますが、基本的に現在カナダのすべての州において、最低賃金は日本円で900円以上なんです。日本では東京都と神奈川県のみ900円超えしていますが、それ以外は700円台、800円台です。

そしてケベック州では現時点で以下のような”最低賃金の年毎昇給”を考えているようです:

2017: $11.25 (+50 cents) - 約968円
2018: $11.75 (+50 cents) - 約1,011円
2019: $12.10 (+35 cents) - 約1,041円
2020: $12.45 (+35 cents) - 約1,071円

(参照元:CTV News Montrealサイト)


これってある意味すごいなーって思うんです。まだ2017年以降の経済状況ってわからない段階で、計画とは言え「毎年の昇給」を前提とした計算を行っているというのは。
 
つまり、「今年以降、経済的にもケベック州は成長する!」という強い意志と、冷静な計画があるように読み取れるんです、私は。あくまでも計画ですので、その通りの昇給を毎年行えるかどうかはわかりませんが、でも力強いメッセージというか、ポジティブなメッセージだと思うんですよね。


が、一部の労働者は「最低賃金を$15(=約1,290円)まで上げろ!」とケベック州に抗議して、デモまでしているんです。。。

Protester 01
 


なんて単純な人たちなのか、と思ってしまいました。。。「経済」とか「マネジメント・管理」とか「計画」という観念・考え方がないのでしょうね、と。。


ちょっと言葉はひどいかもしれませんが、正直上記のように思ってしまいました。


というのは、「お給料」というのは会社側から見れば「コスト・費用」なんです、皆さんご存知だと思いますが。
 
この「コスト・費用」、もしくは「投資」と呼んでも良いかもしれませんが、この掛けた金額に対して帰ってくる金額「リターン、売り上げ、もしくは利益」で会社は成り立っているんです。
本来はもっと細かく、たくさんのコスト項目があるでしょうが、簡単にしてみました。

つまり、最低賃金というのは強制ですので、会社の業績が上がろうが下がろうが「この最低ラインの時給は従業員・スタッフに保証しなさい」ということなんです。
 
例えば、それがいきなり現在の$11.25 (=約968円)から$12.45 (=約1,071円)と、100円以上上がったとしましょう。
 
従業員1人当たり、1日8時間労働として、約800円のコスト増。従業員が10名いたとして、1日に8,000円のコスト増となります。


これをペイするにはどれだけの売り上げが必要でしょうか??

これはどういったサービス・商品を取り扱っているか、会社の規模などによって変わってくると思いますが、1日8,000円、1月の労働日数が20日とした場合、月16万円のコスト増なんです。
かなりの売り上げ増がない限り、耐えられないくらいのコスト増だと思うんです。

wage 01


とすれば、会社側はどうするでしょう??

当然「従業員数を適正にするための解雇」や、「労働時間の短縮」など、労働者側に不利なことになっていくと思います。

つまり、「会社側に無理な要求をしたその結果が自分たちを苦しめる」って形になると思います。最悪、勤めている会社が倒産しちゃうかも・・・。
 
倒産はなくても、会社を維持するために現在の従業員数10名から5名に減らす、などの措置が取られるかもしれません。。


なので、「全体」のことを考えられず、「自分たちのこと」だけ考えて、結果「自分たちが」不幸になる・・・。なんでそこまで考えないのかなー?と。。

 
もしこれが大きな企業や成長著しい企業であったとしても、最低賃金で$1.15くらい(約100円)上がれば、かなり深刻な問題として、結果失業率が上がったりすると思うんですが・・・。


もしかしたら、デモしている人たち(最低賃金$15を要求している人たち)は、会社が解雇もせず、労働時間も減らさず、且つ失業率も上がらない方法を何か知っていて、この要求をしているのかもしれませんが、それであれば教えてほしい・・・・。だってどう考えても、最低賃金を$15に上げることによって得する人って、ごく一部の限られた・幸運な労働者で、それ以外の人はとばっちりでくびになったり、結果として収入源(勤務時間が減ることで)になったり、会社自体が倒産したりと、マイナス面しかないような気がするんですよねー。。


誰か、「最低賃金を急に高額設定しても、誰も不幸にならないどころか皆がHappy!」になる方法知っていましたら教えてくださいー。本当に興味あります。。





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