頻繁に遅延を繰り返すモントリオール地下鉄に対して、ある女性が”返金”を求めてケベック州の最高裁判所に集団提訴を行いました。
 
現在、裁判所はこの提訴を受理するかどうかを判断しているようです。

NoServiceMetro 01 (CBC News)

(混雑する地下鉄の駅。CBC Newsより。)


私も一昨年まで5年間ほど毎日の通勤にモントリオール地下鉄を利用してきましたので、この提訴した女性の気持ちはよーくわかります。。。
 
本当、モントリオール地下鉄ってよく遅延するんです。前にも書きましたが、モントリオール地下鉄では、時刻表はなく、時間帯に応じて「5分毎、10分毎、20分毎」というような運行をしているんです。


大きな駅であれば、駅構内に大きなスクリーンがいくつもあって、広告映像とともに次の地下鉄の到着時間を示していますが、小さな駅ではそれもなし。まあ、地道に待ってね、ってことです。


そんな時刻表もないのに”遅延”って何??と思うかもしれませんが、よくあるのが20-30分経っても地下鉄が来ない、乗っている地下鉄がある駅で停車した後20-30分も発車しない状況の2つです。


列車内にある”緊急停止レバー”を引いた結果、列車が止まってしまったのが原因のケースも多々あります。私も何度か駅構内に救急隊員が入ってきて、乗客が運び出されるのを見ましたから。

 
問題は地下鉄路線の構造。とてもシンプルな4路線をモントリオール地下鉄は運営していますが、全ての路線が上下1本ずつ。そしてたいてい終着駅まで行くと、折り返しての運行となるんです。


これがどういうことかと言いますと・・・・。つまり、上下どちらかで1本でも地下鉄が止まると、上下どちらとも影響が出て、運行できないとなるんです。
 
もうこれは根本的なシステム・構造の欠陥ですよねー。でもまあ、モントリオール地下鉄自体が去年50周年を迎えたとても古い路線。なのでしょうがない部分もありますし、私はその部分については”どうしようもない”って思っています。


この構造的な欠陥を変えるのはまず無理なので、要は「遅延する原因」を減らすべきだと思うんです。
上記のように、緊急的に止まることも多々あります。特に夏場。信じられないかもしれませんが、モントリオール地下鉄の車内って、クーラーがないんです!

 
夏は30℃を超え、湿度も日本並みにあるモントリオール。地獄ですよー、夏のラッシュ時のモントリオール地下鉄は。なので、気分が悪くなって緊急停車するのも良くあります。


他によく聞くのが「人身事故」及び「自殺」。。。これ、毎年結構な数起こっているみたいなんです。
カナダでは、特に冬に鬱になる人が多くて、突発的に自殺する人が多いらしいんです。。。でも納得かも。ここ2年ほど暖冬と言ってよいほど、例年に比べて暖かい冬を迎えていますが、それでもー20℃、-30℃になることもあります。また、Winter Storm (吹雪)にあうこともしばしば。やっぱりそうなると、精神的につらくなる人が多いんでしょうね。。


(話はそれますが、以前キプロスで働いていた時、その会社がジブラルタルに移動するということがありました。既に私はその会社を離れていたので、今も連絡を取っている当時の同僚に聞いたんです。そしたらその同僚が、「ジブラルタルって良い所だけど、自殺数が多いんだって。あそこは地勢上、1年を通してずーっと風の音が鳴っている国。なので、その音のせいで精神を病んでしまう人が多いらしいよ。」と。。私はジブラルタルには行ったことがないので確かめようがないですが、その友人はそういって、結局ジブラルタルへの赴任を断って、確かフランスに帰っていったと記憶しています。)


でも多分、モントリオール市民がみんな思っているのは、「一番の理由は整備不良など、モントリオール地下鉄側の問題」だということです。

 
上記のような自殺や人身事故は、防ぐのは難しいところでもあります。また緊急停止も、いたずらの場合もありますが(その場合は最高$500=約4万円の罰金が課せられます)、社内の空調等の整備で防げる部分もあるかと思います。でも一番は、モントリオール地下鉄の問題。

New Metro 01

(地下鉄の駅と新車両。まだ全部が投入されているわけではないようです・・。)


と言うのは、たいてい遅れが出た時等って、構内アナウンスはあるんですが、「遅れています」とか「運行を見合わせています」とかのアナウンスはあっても理由は絶対に明らかにしないんです。

私も乗っていた地下鉄が途中で運行を停止して、次の地下鉄が来るまでめちゃくちゃ待たされたことが多々ありました。でもそれでも理由は明らかにしてくれないんです、モントリオール地下鉄は。なのでみんな「モントリオール地下鉄が原因での遅れ」って思っているんです。まあ現在はスマホアプリで今遅延が起こっているか、運行停止になっているかどうかを見ることもできますが、いかんせん”地下鉄”なので、ネット接続できる駅がまだほんの数駅しかないのがネック。それでも、帰社時間に前もって調べるということはできると思いますが。

New Metro 02

(新車両内部。)

でも本当に、ひどい時は月~金まで毎日朝のラッシュ時に30分ほどの地下鉄が全く動かないことがあったり、帰宅ラッシュ時に全く地下鉄が来なくて、冗談ではなく本当にホームから人があふれるほどいっぱいになったりしたことが多々ありました。


さて今回の提訴。原告側は月額運賃(モントリオール地下鉄では、毎日利用している人たちは下記のようなカードを購入しています。このカードに毎月チャージします。定期券のようなものですね。このチャージ料も毎年$0.50くらいのペースでアップしているんです。)の約15%をすべてのカード利用者に返金するように求めています。莫大な金額ですし、モントリオール地下鉄が応じるとは思えませんが、その金額を駆け引きに「遅延を出さない構造作り」を要求するのかな?と勘ぐっています。。私も返金するよりも、システム改善を約束してもらう方が後々のためには良いと思います。


さてこの集団訴訟、どうなるのかな?そしてモントリオール地下鉄は変わることができるのかな??




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