このブログを開設して以来(2017年1月開設)、世界的な政治状況や事件などにより、ブログの内容も「移民」に関するものが多くありました・・・。

 
あまり偏らずに、色々な話題を提供していきたいなーっと考えているのですが、どうしても「世論」と言いますか、カナダでも敏感になっている話題を紹介して、「カナダではこんなことが事件・話題になっていますよ」ということを知ってもらいたいとも思っています。


さて、今回はその中でもっと日本人に焦点を絞って「移民」のお話をしたいと思います。
私は今まで世界数か国で労働経験があり、その中でもイギリス・ニュージーランド、そして今いるカナダは日本人にとっても人気の国。
 
ワーホリとして沢山の日本人が訪れますし、また「移民=永住権」を狙っても沢山いらっしゃいますよね。


私が上記国々で出会った日本人のうち、「移民=永住権」を目指している人は結構多かったように思います。特に女性。
 
ただ、その理由については「日本にいたくないから」「海外生活ってかっこいいから」と言うような、失礼な言い方ですが、「浅い考え」での移民希望者が多かったと思います。
 
そういった人は、たいていワーホリでその国を訪れた女性で、手っ取り早く「移民=永住権」を得るために「地元民の彼氏=結婚による移民」を狙っていました。
繰り返しますが、これはあくまでも私の個人的な感想です。。


でも、実際そういう女性は多かったですよ。また地元の日本人コミュニティーでもそういった話題はよくあって、「○○ちゃん、結局彼氏に捨てられて日本に帰ったよ」とか、「XXちゃん、会社から労働ビザのサポートするって言われたのに、ビザ期限が近づいたら解雇になっちゃったみたい」とか。。。

「使い捨て」される日本人女性の話は本当にたくさん聞きました、イギリスでもニュージーランドでもカナダでも。たいてい、周りの人が注意するんですが、もう一切「周りが見えない」というか楽天的すぎる考え、多分そこが若さだと思うんですが、そういったことで「移民できる!」って言うバラ色の将来しか考えていないところで、ビザ期限切れが近づいてきたところでポイッと捨てられちゃう。。。かわいそうだとは思いましたが、一方で「自業自得」というか、「そんなに簡単に自分の思い通りにはいかない」という風に冷めた目で見ていたとも思います。


ここがちょっと個人的には不思議なところなんですが、今モントリオールで仲良くしている日本人(殆どがカナダ人と結婚した日本人女性です)、及び今までアイルランドやイギリス、ニュージーランドで出会った日本人の永住権保持者の人たち(こちらも殆どが現地男性と結婚した日本人女性)、皆その国への「永住」とは一切無縁の暮らしだったんですよね。たまたま結婚した相手がその国の人であり、またもっと言えば、その相手を出会ったのも日本や他の国。つまり、女性としては「その国に移民したい!」という気持ちは当時一切なく、自然の流れでその国に現在永住しているという・・・・。


私も同じなんですよね。今の奥さんとの結婚前は、カナダの後は南米を旅したい!って言う計画があったんです。

Immigrants 04

 
が、私の場合は今の奥さんとカナダで出会い、結婚を意識してくるようになると、プロポーズして結婚。もう本当に「流れ」でした・・・。
 
ここが皮肉だなーっていつも思うんです。。。方法や理由はどうであれ、「移民したい!」という人ほどチャンスがなく、「移民なんて興味ない」って人ほど国際結婚するという・・・。


またほかにも「移民したい人」向けのビジネスもありましたね。いわゆる「偽装結婚」です。
なので、私の場合も「偽装結婚ではない」と言うのをしっかり証明するため、プライベートなんて全くないほど、奥さんとのやり取り(メールやチャットなど)全てを提出しましたしね。。。


(これはニュージーランドにいた時に聞いた話ですが、ある日本人男性がどうしても永住権が欲しい、でも移民できるほどの特別なスキルや経験もない。そこでその男性は裏業者にお願いして、ニュージーランド国籍を持つ中国人女性と同棲を開始して、偽装結婚で永住権を目指している、というもの。この話が本当かどうか、また本当ならその男性がどうなったかは今となってはわかりませんが、あり得る話だと思いました、当時。というのは、こういった”偽装結婚”ビジネスを防ぐため、ニュージーランドでは離婚した女性は確か3年ほど再婚できない、って言う法律が当時あったと記憶しています。今はなくなったのかもしれませんが、要は結婚→離婚の繰り返しで不正に移民ビザ=永住権を与えるビジネスを撲滅するための法律だったと思います。)


また、正規のルートできちんと移民申請手続きをしたとしても、たいていの国では「よっぽど大きなスキル・経験」でもない限り、移民申請の審査に長い時間がかかります。
 
カナダではいわゆる「スキルド」と呼ばれるカテゴリー。「カナダの経済に貢献する・できるような高度なスキルや経験を有している」かどうかで、その後の移民申請が少し楽になるんです。
極端な例をあげれば、お医者さんとか弁護士さんとかの国家レベルの資格を持つ人などがそうです。


そうでない人たちは地道に申請していきますが、もちろん審査途中や審査後に却下される可能性はありますよ。
 
私はカナダにいる日本人の友達のうち、上記スキルド及び一般の移民ビザを申請した人で「却下」された人を知りません。もちろん、カテゴリによっては審査にかなり長い時間がかかると思いますが、普通に英語が話せて日本人であれば、正直他の国からの申請者に比べて審査通過する確率はかなり高いと思います。


そんなカナダへの移民。私からのおすすめ方法は次の通りです!


1. カナダの大学に通う。カナダの大学を卒業すると、それだけで移民申請の「ポイント」がアップします。通常の移民申請ではこのポイントが大事。これが一定数に見たいない場合は移民申請できなかったり、却下されたりします。大学卒というのはそれだけでポイントアップですが、しかもカナダの大学卒だともう少しアップしたような気がします。
また、カナダの大学を卒業すると、ケベック州では1年のオープン労働ビザが付与されます。これは、どの企業にでも勤められるというビザで、最大で1年間延長できます。
なので、この最大2年間で移民申請をする、ていうのが大体の学生さんの卒業後のパターンですね。また、採用された企業内で自分の地位を確保できれば、2年後に永住権を取れていなくても、会社が労働ビザのサポート、場合によっては移民ビザのサポートをしてくれる可能性もあります。


2. 日本で専門性を高める。これも話したように、移民のカテゴリーには「スキルド」というクラスがあります。例えば、IT分野での実績を積んで資格を持つとか、ハイレベルの資格を取得し、経験を積むなど、日本にいても準備できることはたくさんあると思います。但し、こういったスキルをきちんと英文(もしくはフランス語)で証明しないといけませんので、翻訳費用等は掛かると思いますけど。


3. マニトバ州などの特別移民プログラムを利用する。このプログラム、私も詳しいところまでは把握しておりませんが、要はマニトバ州など人口が少ない州では労働力確保のため、他の州と比べて比較的条件が緩い移民プログラムを用意しています。なので、そういったプログラムを利用しての移民も考えてみてはどうでしょう?ただし、特別プログラムですので、もしかしたら移民ビザ発行の条件に「発行後最低○○年はマニトバ州に在住すること」というような特別条件が入っている可能性は大きいです。


詳しくは、カナダ政府の移民サイトをご参照ください。



個人的には、あなたが20代前半であれば、カナダの大学に通うことも念頭に入れてみては?と思います。
 
もしあなたが20代後半~30,40代であれば、自分の職歴・資格をアピールしての移民申請が良いと思います。

Immigrants 03


但し・・・・・。結婚などの「外的」要因以外で、自分自身で「移民=永住」を望む場合、その理由をもう一度しっかり考えてみてください。

 
はっきり言って、日本と同等の「生活水準」は求めることはできません。それはカナダだけでなく、日本以外の国では当たり前のことですが。。


例えば、モントリオールでは・・・:

1. 地下鉄やバスは時間通りに来ないし、また遅れや運休はしょっちゅう。
 
2. ショッピングセンター等も大きなところは平日でも9時まで空いているが、土日は午後5時前後、祝日は閉店というところも多い。
 
3. 比較的治安が良いと言われるモントリオールでも、場所によっては夜間の外出は危険、特に女性は。
 
4. 移民が多いので、言葉による壁があることも。同じ英語で話していても、アクセントなどで理解できないケースも多々ある。
 
5. 日本のような「和」の考え方がない。「周りに迷惑をかけてはいけない」ということで、色々な場面で我慢することを徳とする日本と違い、「個人の権利」に重きを置く欧米。モントリオールでもその在り方は同じで、例えば上記で言えばバスの遅延。日本の場合、バスが遅延した場合、折り返し運航などに影響があるので運転手はお昼休憩も取らずに勤務するって言うイメージですが、こちらは全く別。いくらバス停に長蛇の列ができていようが、バスの運転手は自分の「権利」である休憩時間をきっちり取る、などなど。
 
6. 上記5.と関係があるかもしれませんが、モントリオールでは、週末にデモが開かれることが多い。日本のモントリオール総領事館からはデモの届け出がモントリオール警察にあるたびに、登録車にメールででも予定を通知し、危険だから近づかないように、とお知らせしてくれる。
 
7. 再三言っていますが、移民社会なので共通の価値観が少ない。なので、偏見や差別が起こることも多々ある。
 
8. 病院は毎日長蛇の列&待ち時間が長い・・・。医療費が基本無料なので、皆なんてことないのに通院してくる。結果、本当に診察・治療が必要な人たちも、5-6時間とか平気で待たされる。
 
9. まあこれはデメリットと言えるかどうかはわかりませんが、日本と比べて税金が高い。また、給与から控除される社会保障費もかなり高い。これらはまわりまわって自分に返ってくる(年金や医療費無料など)のですが、結構痛い出費?です、実際のところ・・・。
 
10. 道路整備がひどい。モントリオールはカナダ第二の都市。日本で言えば大阪。にもかかわらず、市内至る所(高速道路も含めて)で道路のひび割れ・陥没・段差等がひどい・・・。夏は蒸し暑く、冬は凍えるほど寒いという気候上、どうしても道路の寿命自体が短いものになってしまいますが、その補修費用がないらしいんです、モントリオール市は・・・。


どうでしょう?それでもまだ日本を離れたいですか??


(当ブログ記事内で使用している写真・画像等は、特に出典の明記がない限り、著作権フリーの画像及び私が撮影したものを使用しております。)