最近、モントリオール警察及び連邦警察の”不祥事”と言いますか、まああまり好ましくないニュースが度々メディアを賑わしています。
 
例えば、ある事件での証拠をねつ造した、とかセクハラの訴えを放置して対応しなかった、とか。。

Police 01


そして本日はまた別の不祥事が。簡単に経緯を説明しますと、モントリオール在住のあるカナダ人男性が2015年1月14日の夜に不審な動きをする車を目撃。
 
その後をついていって、どの運転手に話しかけました。その会話の内容は明らかにされていませんが、その後この方と運転手、双方が警察に通報。

この男性はこの時点では気づかなかったのですが、この運転手、実は非番中のモントリオール市警察官(Tomarelliさん)だったんです。

 
ただこのTomarelliさん、警察に通報後、その場を立ち去る・逃げるそぶりを見せたので、この男性は車を出せないようにブロック。すると、Tomarelliさんは男性の車に体当たりしてスペースを作って逃げ出したんだそうです。そして男性はTomarelliさんを追跡。結局、警察が到着して二人を制止するまで続いた模様。

ここからが問題です。なんと警察はこの男性に手を頭に乗せて跪くように要求。その後、手錠をかけて逮捕してしまったんです。
 
一方Tomarelliさんはおとがめなしの模様。その時にTomarelliさんさんは男性に警察バッジを見せて、自分は警察官であると言ったそうです。

でもだからって何?って感じですけどね。。警察官だったら無条件に他人の車を傷つけて良いの??

この男性、もちろんこの事件を刑事事件として訴えましたが、州の検察官はこの事件を却下。
また、警察の規律委員会にも訴えましたが、これも却下。
もうこの時点で「組織ぐるみで不祥事を隠ぺい」しているって感じですよね。。


結果、この男性は先月Tomarelliさんさんに対して$12万(約1,000万円)の損害賠償を求める民事の訴えを起こしたんです。
 
刑事事件として訴えた時も、警察の規律委員会に訴えた時も、Tomarelliさんがこの男性の車に体当たりする映像(現場の監視カメラがとらえていました)を提出していたんです。それでも却下されるって、本当に不思議というか、不正しか感じません。。。


なので今回は警察に通報した際の記録も証拠として提出。この民事事件としての訴えに関しては今のところモントリオール警察も、警察の規律委員会も何もコメントを出していません。

 
そしてこのTomarelliさん、実は去年別の事件で職務一時停止という処分を受けているんです。これだけでもTomarelliさんの警察官としての「資質」が疑われると思うんですが・・・・。


こういうニュースって日本でもありますよね?特に公務員が組織ぐるみで不祥事・事件・犯罪を隠ぺいすることって。
 
一般の会社でも、例えば新しいところでは東芝等の不正会計・粉飾会計などもそう。個人的には、一般企業より公務員団体での不正隠しが多いような気がします、日本だけでなく世界規模で。


これって何なんですかね??公務員の「DNA」なんですかね??
「犯罪者・犯罪行為が出ても、全員で隠ぺいする」って言う・・・。公務員採用試験に合格して、まず最初にやるのってこういうことを刷り込まれるってことなのかな??
達成困難な目標に向かって、組織一丸となって事に当たるというような「結びつき・連帯感」は大切だと思いますし、それが本来の意味での「組織をあげて」の行動だと思いますが、今回のような「犯罪を隠す・隠ぺいする」ために権力を使ってまで力ずくで関係者を黙らせる、もしくは情報を一切開示せず闇に葬ろうとする行為は、もはやその団体が「犯罪(者)集団」と言われても仕方ないと思います。


公務員というのはしょせん「テスト・試験」をクリアしただけのもの。大きな枠で言えば、一般企業に勤める人と大差はないと思うんです、その選考過程で。どちらも入社試験・公務員試験でパスしないと採用されない、という点では(勿論、面接など他の条件もありますが)。が、公務員は「国民の税金」を管理・使用できる立場であり、また一般社会・一般人に対して「権力」を持っていると勘違いしている人が多いと思うんです。本来は、「Servant」、「仕える者」という意味なのに、逆に「統治する者」と思っているような・・・。「特別階級にいる」って言う意識はあると思うんです。


国会議員や県会議員、市議会議員さんなどの議員さんは、一定期間毎に「選挙」という「審判」を選挙民から受けますよね。
 
そして民意を受けた議員さんが、税金の使い道等を決める。そしてその決定に従って、税金を使っていくのが公務員。が、現実にはこの税金を使っていく段階、もしくは税金の使い道の段階で公務員が口を出したり独断で物事を進めることも多いと思うんです。そうすることで、「自分たちはいろいろなことを決定し、実行する力を持っている」と勘違いし、その「権力」を手放したくないために「組織ぐるみ」でその権力を守る、「組織ぐるみ」でその権力を失うような案件を隠ぺいする・・・・。


もういっそ、公務員は「契約」型にした方が良いと思います。3-5年毎に再度試験を受けて、パスした人が改めて次の3-5年間の契約で採用される・・。
 
また、1部署への滞在は2年を超えない等の「癒着防止」策も必要でしょうね。公務員がその根本の意味、[SERVANT]として、国民・県民・市民の「手足」として業務を行うならば何の問題もないと思いますが、そこに「(邪な考えを持つ)頭」が入ってしまうのが問題。その「頭」が育たないよう、一部署に長期間滞在しない、一定期間ごとに試験で再選抜される、というのは良い考えだと思うのですが・・。


特に、「SERVANT」としては「実務能力」が大事になってきますよね。なので、ある程度経験がある人が残るのは良いと思いますが、なまじ経験がある・勤務年数が長いと、上記「公務員のDNA」が体にしみこむ恐れがあり、本来仕える先は「国民・県民・市民」なのに、「自分のいる組織」になっちゃいますよね。なので、再試験・再配置などの「シャッフル」は必須だと思います。


どうでしょう???



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