先々週に発生した、高速道路13号線における立ち往生事件。当ブログでもその後の状況を追って報告させてもらっていますが、本日新たな情報が。
まずこの事件の概要を簡単に説明させていただきますと、3/14にモントリオールを襲った吹雪のせいで高速13号線を走っていたトラックがスリップしそのまま道をふさいでしまいました。この後の処理を巡っては、このトラック運転手と警察で意見が食い違い、現在裁判沙汰になっていますが、とにかくこの影響で車約300台が高速道路上で立ち往生し、一昼夜を社内で過ごすという事態に発展しました。現在この被害者(300名以上)は集団でケベック州、モントリオール市及び警察を提訴する構えです。
さて本日入った情報は、本来この事件・事故に対応しなければいけなかった警察官が、なんと副業のために勤務時間中にも関わらず仕事を抜け出し、副業に精を出していた、と言うものなんです!もうあきれてしまいました・・・。
前にもお話ししましたが、高速道路は”連邦警察”の管轄。そこの警察官・Michel Lapointeさんは、この事故の発生時に、副業である「不動産仲介業」のために「公証人」のオフィスを訪ねていたそうです、勤務時間中にも関わらず・・・・。しかも、結局その日はこの事故現場に姿を現すことはなかったそう。
これに対して、La Presseと言うフランス語系のメディアが連邦警察にインタビューを申し込んでいますが、回答はなし。そもそも、連邦警察の警察官が副業を持つことは認められているのかどうか、それも明らかになっていないんです。参考までにケベック州警察の場合は、「警察官が副業を持つ場合、それは必ず明らかにし、上司に報告しておかないといけない。また、その副業による弊害の可能性も話しておかないといけない。」とあります。
つまり、”副業”自体は禁止されていないんです。これは警察官だけでなく、消防官や学校の先生、その他公務員にも同じことが言えるみたいなんですよね、ここケベックでは。つまり、副業を持つこと自体はOK、と。
その考え自体は否定しません、個人的には。私も色々と副業について考えることはありますので。
ただ問題は、「公共性の高い」仕事、「人々の生活・身の回りを守る」仕事などの場合は、「利害関係(Conflict of Interestと言います、英語では。よく契約書とかにも出てくる言葉ですね。)」から、副業を禁止する、と言うのも必要だと思います。今回のように、吹雪の中一昼夜車に閉じ込められるなんて、命の危険性が大きいです。実際、この高速ではありませんが、モントリオール市内だけでもこの吹雪により車に閉じ込められて確か2-4名ほど亡くなられていましたから。
とにかく、このMichel Lapointeさんは現在停職処分を受けておりますが、より厳しい処分及び裁判により事実を明らかにしてほしいですね。
それとやはり副業の禁止を警察官、消防官、救急隊員などには設定するべきだと思います。その代わり、彼らが副業しなくても良いように、ベースとなるお給料を上げる。なので、より警察官等になるための試験を厳しくしなくてはいけない(本当に適性がある人のみを選ぶ)形になると思いますが、今回のケースを「反面教師」にして考えると、それくらいしても結果警察側・政府側も市民側もメリットは大きいと思います。
この事件・事故自体、色々な要因が重なって起きたものですが、それにしてもその当事者たちの無責任さが次々と浮き彫りになる事件・事故です。。今後ももしかしたらまた新たな「不祥事」が見つかるかも・・・・。
(当ブログ記事内で使用している写真・画像等は、特に出典の明記がない限り、著作権フリーの画像及び私が撮影したものを使用しております。)
コメント