昨日5/1より、ケベック州の最低賃金(時給)が50セントアップし、1時間当たり$11.25となりました。
これは日本円にすると約900円。これが果たして高いのかどうか・・。


ただしこれ、ケベック州政府の「最低賃金アップ」計画の第一弾なんです。
と言うのは、今年1月にケベック州政府の労働担当大臣のDominique Vienさんが発表した計画によりますと、今年から4年間かけて毎年最低賃金を少しずつアップし、最終的には2020年には最低賃金を$12.45にする予定だそうです。

MINIMUMWAGE AMY022017 01
(CBC Newsサイトより。)

でも中にはこの最低賃金では足りない、もっと上げるべきだ!と言う人たちもいます。特に多いのが、最低賃金を$15(日本円で約1,200円)にすべきだ!と言う人たち。これには上記労働担当大臣も、「一度に$15に挙げるのは現実的ではない」と否定的です。


それはそうでしょう、だって労働者の側から考えたら最低賃金$15はもちろん理想的ですが、会社側・経営者側からすればそれだけ「費用・コスト」がかかるってこと。つまり、「雇用抑制」につながる恐れもあるんです。$15を声高に叫んでいる人たちは、一方の考えでしか物事を考えられない人達か、左寄りの人たちでしょうね。。ただ今のカナダ政府はどちらかと言うと左寄りなので、下手したらこの$15っていう線も絶対にないとは言い切れないところが怖いですが・・。


まあ$15はあり得ないとしても、少しずつ毎年最低賃金を上げていくという政府の方針は素晴らしいと思います。賃金を上げるためには、経済的な成長も必要ですし、それをきちんと政府は考えてやっているのでしょうから。なので計画性があってよい考えだなーって率直に思いました。それに比べて$15を言う人たちの安直で底の浅い考えが悲しい。。$15にしたところで、それに耐えうるだけの経済的な成長がなければ、結局整理解雇などで職を失う人たちが出てくる可能性の方が大きいのに気づかないのでしょうかね・・・。


それよりも、「もっと給与を上げてでも会社に引き止めたい」と言う人材になる方が、非現実的な最低賃金を夢見るよりもずっと良いと思います・・。そういう努力をする人の方が、より会社からの待遇は良いとも思いますし。私もそういう人材になりたいと思います~!


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