本日のニュースもCBC Newsサイトより。最近はCBCばっかりですが、やはり気になるニュースがここからよく発信されていますので・・。

BC州にて孤児となった甥を引き取った女性、政府からの援助を拒否される


いやー、相変わらずですが、世界中どこでも「お役所体質」と言うのは弊害ばかりで一つも利益になることはありませんね。心が通った対応と言うものが全くできないんですよね、どこの国のお役所も。であれば、何度も言っているように、”人”が介在する必要はないのではないでしょうか?つまり、「公務員」なんて一切いらない、代わりにPCなどコンピュータによる判断・対応で十分でしょう。コストの大幅削減にもなるでしょうしね。そう考えると、公務員と言うのは税金の一番の無駄遣いってことになると思います。何も考えずに、事情も考慮せずに、ただ単に”機械的”に処理をするだけなら、いっそ本当に”機械”に仕事をしてもらえば一番良いでしょう。


さて今回の事件、Williow Yamauchiさんと言う、日系のルーツを持つ女性(もしくは日系の方とご結婚された女性)が、甥を引き取ったことから始まりました。この甥、Dash君(12歳)と言って、2か月ほど前に突然お父さんを原因不明の症状で突然亡くなってしまいます。その際にWillowさんに電話し、父親が息をしていない、どうしたらよいのかと、パニック状態になっていたそうです。それは当然そうなるでしょう・・。また、この事件の6年前には彼はお母さんを乳がんにより亡くしております。つまりDash君は孤児となってしまったのです。

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(Dash君とWillowさん。CBC Newsサイトより。)

それに対してWillowさんはDash君を引き取ることを決意。自身の2名の子と一緒に育てていくことを、旦那さんと一緒に決めたそうです。本当、素晴らしいというか、こんなにも暖かく素晴らしい人の心があるというのを聞くだけでうれしくなりますよね。


ただ、やはりDash君の中にはトラウマが残っており、それを少しずつほぐすためにWillowさんはトラウマ治療のためにDash君を病院や警察に連れて行ったり、またDash君も毎日学校に通えるほど精神状態が安定していないので、どうしても誰かがずっとそばにいる必要がありました。

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(Dash君のトラウマ治療のためのアニマルセラピー。CBC Newsサイトより。)

そこでWillowさんは、職場を休職してDash君のケアに専念することとし、政府に援助を申し込みました。具体的には私も3月に解雇された際に申し込んだEI(失業保険等)サービスの中にある、「子育てなどに対する両親への資金サポートサービス」に申し込んだところ、却下されてしまったんです。理由は、「このサービスは新生児を生んだカップル、もしくは新たに養子縁組したカップルのみが対象」と言うことだそうです。

EI ISSUE MAY282017 03
(政府からWillowさんへの援助拒否通知。CBC Newsサイトより。)

(ちなみに、私も結局EIを受け取ることができませんでした。2か月近く待ったものの、一向に失業保険が振り込まれる気配もなく、1か月ほど前から以前お世話になった会社で働き始めました・・・。本当、お役所ってやつは、怒りと不満・不平しか持ってこないですね。。)


Willowさんとしては、すぐにDash君と養子縁組する気持ちはありません。それは、Dash君が両親ともに亡くしたというトラウマがあるためで、それを克服するまでは彼の”親”になって彼を不安な気持ちにさせたくないということから。さらに、養子縁組をすると、日本の戸籍のようなものでこちらで使われている「出生証明書」(Birth Certificate)も、「生みの親」の記録を「養子先の親」の情報に塗り替えられることになり、それによってDash君が自身のルーツ、本当の両親との繋がりをなくしてしまうことをWillowさんが恐れている部分もあります。


この件に関してはBC州選出の国会議員・Jenny Kwanさんも政府を非難しております。
つまり、公的援助を受けるためには政府に対して「養子縁組する予定である」などの「嘘」を付かないといけない、そんなシステムは馬鹿げている、とこのJennyさんは言っています。本当、その通りだと思います!


確かに、例外を作ることでシステム・制度が悪用される恐れがあり、その責任を取らされるのを嫌がって事務的対応しかしない・・・


一人一人の事情・背景を考慮し、そこに適切な”判断”を加えて対応できないのであれば、公務員と言うより社会人としてのスキルが低すぎる、仕事ができない人間の典型って気もします。


BC州にはいろいろな理由により、両親ではなく祖父母や親せきに育てられている子供たちが約11,000人ほどいるそうです。カナダ全土になるとその数倍、数十倍となるでしょう。予想した通り、政府の家族・子ども担当相はコメントを拒否。いやいや、良い仕事ですね、議員さんや公務員は。馬鹿でもできる仕事だし、お金はいっぱい入ってくるし。


以前お話しした通り、モントリオールって今AIやDL(Deep Learning,機械学習)に関して世界の中心地になる勢いなんです。


ぜひこの分野でのトップを走ってもらって、まずはAIをお役所に導入して、今のスタッフを全員解雇にしてほしいものです。正直、AIによる各リクエストの判断の方が、今のお役所スタッフの判断よりもはるかに”人間味”があると思います。


本当、怒りとあきれしか出てこないニュースでした・・。


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