今週のカナダのニュースと言えば、現地時間の10/17に合法化された大麻。国土が広いカナダでは、10/17になるのが一番早いのがニューファンドランド州などの大西洋の州。早速大麻購入者第一号の方がニュースで紹介されたり、またモントリオールを含めて各地の大麻販売店に並ぶ人たちの映像等が繰り返し流れておりました。

POT OCT202018 02
(今後どういった影響が出ますかね・・・。Global Newsサイトより。)

大麻合法になっても、各州で色々とルールが異なることもあるんです。ちなみにケベック州では、こちらの映像をご参照ください!:


大麻合法で、乾燥大麻だけでなく、オイル等、なんと100種類を超える大麻関連商品が手に入ることになるんです。またモントリオールではタバコが吸える場所では大麻を吸っても良い、ってなっているんですが・・・。これが個人的には一番問題かも。あの匂いが嫌なんですよね、大麻って。なので、限られた場所でしか吸えないようにしてほしい。この辺りは、新ケベック州政権与党のCAQも色々ルールを設定する考えを示していて、例えば現在では18歳以上の大麻使用OKがケベック州のルールですが、それを21歳に引き上げるとか、特定の場所、喫煙場所とは別に、でしか大麻を吸えないようにしたりと・・。この点は私も賛成なので、ぜひ法案化して欲しいです!


また、トルドー首相は今回の大麻合法化により、罰金刑を科せられたりや身柄拘束されている人たちの罪を除く、と言っていました。大麻合法化はあくまでも「未来」に対してのもの。なんでそれを「過去」に適用するのか、全く理解できません。これでは過去大麻等で逮捕・罰金刑を課せられた人たちが一斉に罰金の返還等を求めてくる可能性もあり、政府は拒めませんよね?だって片手落ちになりますから。本当、行き当たりばったり感がすごいですね、連邦政府は。


さらにさらに、実は大麻の価格って、州によって違うんです。ここケベック州・モントリオール近郊では大体グラム当たり6-8カナダドルくらいだそうですが、例えば西部のアルバータ州などではグラム当たり10カナダドルを超えているところもあるんです。また、大麻販売店の店主の話だと、グラム当たり最低10カナダドルは取らないと採算が取れない、と・・・。


この時点で連邦政府が主張していた「大麻のブラックマーケットをつぶすために大麻を合法化する」っていう看板が思いっきり倒れましたね。と言うより、安っぽい言い訳が吹っ飛んだ形。と言うのは、ブラックマーケットではグラム当たり約3-5カナダドル。少なくとも本当にブラックマーケットをつぶすためには同じ価格帯もしくは安く設定すべき。でも大麻の販売から税金を取っている政府としては安くできない・・。つまり、お酒やたばこと同様、大麻の合法化は連邦政府にとって「国民から税を搾り取る新しい道具の一つ」に過ぎなかったんだと、改めて思いました。


むしろ、大麻合法化により潜在的な顧客を掘り起こし、ブラックマーケットが潤うという形になると思っています。大麻を吸うことは合法なので、あとはどう手に入れるか・・・。ブラックマーケットは勿論違法ですが、今までも存在していて、更に合法化されたことによりより活発的に顧客獲得をしてくるのでは?


連邦議会野党・保守党党首のScheerさんも言っていましたが、「今後の成り行きを注意深く見守っていきたい」っていう気がします。


まあ、個人的には大麻解禁から特に変わったこともなく、普通通りの生活です。たぶんそれは、家も職場もモントリオールの繁華街からは離れたところにあるからなんでしょうけどね・・。でも実際大麻解禁に合わせて、例えばアパートやマンションのオーナーからは店子に室内での大麻使用禁止等のルールを設定されているところも沢山あるようです。


また、隣国アメリカでも州によって大麻の取り扱いが異なってきますが、基本的には違法。なので、カナダからの入国者やアメリカからカナダに行って帰ってくる人たちには現時点でちょっと神経質になっているようです。


今後1か月ほどは大麻関連のニュースがカナダをにぎわしそうです・・・。


ちなみに乾燥大麻は「POT」とも呼ばれており、それに関するジョークがこちら!
POT OCT202018 01
(Facebookより。)









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