ご存知のようにカナダでは2017年のトランプ政権誕生より、ずっと隣国アメリカから不法越境してくる自称”難民”について悩まされております。この自称”難民”については、トルドー首相が"Irregular"と言う言葉を使って表現していますが、それは単なる言葉遊びであり、幼稚な言い訳に過ぎません。彼らは完全に"Illegal"なんです。

Illegal DEC012018 01
(今後も不法越境者は増えていくでしょう・・・。Global Newsサイトより。)

さてそんな不法越境者たち。彼らが不法にカナダに入国したことによってかかっている経費がこのたび発表され、一人当たり$14,321カナダドル(約110万円)掛かっているそうなんです。これが来年には$15,483(約120万円)に上がるそう。


これ全て国民の税金から支払われているんですよね。今年3月までに不法越境してきた人たちは約2万3千人。単純計算しても、約253億円が、これら不法越境者へ使われているんです。


しかも・・・。この数字ってあくまでも”連邦政府”にかかった費用。これとは別に、不法越境者の最前線にいる各州政府の費用を含めると、もっと大きな額になるんです。


何度も言いますが、私は日本でもカナダでも「移民政策」は必要だと思います。これからの少子高齢化社会において、必要な人材を確保する意味でも、また国際的な競争力を維持し、且つ社会的な成長を維持するためにも「移民」と言う方法は必然であり避けては通れないものだと思います。


がそれは、あくまでも各国の「コントロール」の下に行われるものであり、一時的な感情や、安易な理由で行われるべきものではないと思います。もしそういう風にして行うとしたら、その国の政府は現在のヨーロッパやアメリカなどで起きているトレンドを全く理解していない、国際的な政治センスが皆無な政府って言っても良いと思います。


今のトルドー政権にはそうした部分が沢山見えます・・・。きちんと国にとって必要な人材を、必要な数だけ選別して受け入れる。これがあるべき「移民政策」の姿であり、そこにははっきり言って「情」が入り込む余地はないと思うんです。その「情」が入る部分は「難民政策」で行われるべきであり(これももちろん受け入れ上限数等の規制が必要だと思います)、この2つをごちゃごちゃにしているのが今のリベラル・トルドー政権だと思うです。


アメリカへの移民キャラバンに対するトランプ政権の一貫した対応、クリントン民主党前大統領候補の移民制限容認発言、国連での移民政策への反対を表明するアメリカ、オーストラリア、ヨーロッパ諸国などなどなど・・・・。世界的には「需要と供給、及び国民感情」との間の難しいかじ取りをしつつ、「コントロールされた移民政策」を進めようとしている中、安っぽい情を元にしたカナダと、近視的な見方しかできない日本の2カ国だけがトレンドに逆行している気がします・・・。


移民をする側も受け入れる側もお互いに幸せになるよう、政府がコントロールすべき問題だと思うんですが、日本とカナダだけはそうは思っていないようですね、悲しいことです・・・。







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