つい先日、日本のニュースを見ていたら、あるお笑いタレントが日本でも大麻合法化しようと言っていました。まあ、タレントの発言、特にSNS上の発言なんて、炎上狙いの売名行為だと思いますが、それでもちょっと怖い気がしました。

POT MAY262019 01
(ちゃんと理解を持って議論して欲しいです。Global Newsサイトより。)

まず・・・・。


医療用大麻と嗜好用の大麻ははっきりと区別するべき。医療用の大麻は必要だと思いますし、それは日本でも使われていると思います。これは”医療上”必要なものであり、それは管理を厳しくする必要はありますが、日本国内での流通も問題ないと思います。


が、嗜好用の大麻はどうでしょうか。よく日本のタレントや大麻合法化を進める人たちが言うのは、「海外で合法化しているから日本でも」というもの。ではどれだけの国が大麻を合法化していますか?実は国として嗜好用の大麻(乾燥大麻)を合法化しているのは南米ウルグアイとここカナダだけ。つまり世界でも2カ国しかないんです。


更に、アメリカの各州やヨーロッパの各都市で”事実上の”合法化をしているところはありますが、確かオランダではやむを得なく合法化と言う形にしているものの、基本的に大麻の所持は禁止、栽培も禁止と言う風になっていたはず。また、同じくオランダではコーヒーショップでは大麻吸引が合法ってなっていたはずですが、でもそれも、「お店に入るまで」は不法だったはず。つまり、大麻の栽培や卸は完全に違法で、それがお店に入ってから初めて「合法」になる、ちょっとややこしいシステムだったと記憶しています。


まあ結論としては、積極的に大麻を合法化している国はないと思うんです。それはここカナダでも同じ。


他にも大麻合法化の人たちは、「依存性がない」と言うのをよく例として挙げます。これって、本当でしょうかね?私も周りに大麻吸引者がいないので何とも言えませんが、でも大麻吸引者は何人も見ています。そこから思うことは、依存性はないかもしれませんが、でも大麻吸引によってハイになっている人はいます。そしてそのような状態で問題行動を起こす人も。よく夜のバーとかで、明らかにお酒以外のものでハイになっている人たち(大麻はその匂いですぐわかります)が沢山いて、夜に大声を出したりしています。。。


大麻自体には依存性がなくても、アルコールと一緒に使うことで、「人間関係を壊す」ことや「人生を台無しにする」こともあるのでは?まあそれはアルコールだけの場合でもあると思いますし、逆に大麻だけでハイになる人が問題行動を起こすこともあると思います。


あと、これは多分オランダも一緒だと思うんですが、カナダが大麻合法化に舵を切ったのは、国内の大麻ビジネスを支配している犯罪組織からその収益を奪おうとしたもの。それ以外にも今のリベラル党のような左派グループの「少数派の意見は何よりも大事!」っていう考えもあったと思いますが。


で、大麻合法化後どうなったかと言うと、カナダではブラックマーケット(闇市場)の規模が大きくなったんです。つまり、思惑は大外れ。逆に、国として大麻を合法化したので、潜在顧客が本当に大麻に手を出し本当の”顧客”になって、高い国指定の大麻ショップで買うより、ブラックマーケットで買うという、馬鹿げた結果が今カナダに起こっているんです。


「他の国では合法化されているから」「依存性がないから」、こういった理由で大麻合法化を進めている人たちが、いかに「無知」であるか、少しでもわかってもらえればうれしいです。また、現在の大麻合法化運動は、「自分たちが現時点では違法なことをしていること、これを罰せられないようにしたい」という、自己中心的なかつ無責任な理論で行っているようにも見えます。


私は日本での大麻合法化には強く反対します。







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