来年はトランプ大統領にとっては大変な年。大統領選挙がありますからね。
そのトランプ大統領の共和党に対して民主党は現在候補者選びの真っ最中。その中で女性候補のエリザベス・ウォーレンさんが注目を浴びているようです。

warren NOV032019 01
(民主党の上院議員エリザベス・ウォーレンさん。NY TIMESサイトより。)

このエリザベスさん、女性候補ということで注目を浴びているだけでなく、彼女の公約が注目されているんです。例えば日本のような国民皆保険制度の導入など。確かにこれに関して言えば素晴らしいと思います。日本人としてこの制度の下で育ち、且つ他の国の保健制度を見てきた点からいえば、この国民皆保険制度って「ちょうどよい」感じなんです。アメリカのように「お金持ちだけが診療を受けられる」わけでもなく、カナダのように「誰でも無料で診療を受けられる」でもなく、その二つの欠点をマイルドにした制度って感じ。なので個人的にはこの日本の国民皆保険制度はもっと他国でも導入していってほしいと思っています。


ただ彼女の公約で気になるのが、「リベラル色が強すぎる」点。これは現トランプ政権に対する対抗策っていう意味合いも強いと思いますが、例えば富裕層に対する課税など、富裕層への攻撃が強い点。またこの富裕層への課税を持って、上記国民皆保険制度や、貧困層のサポートをしようという提案をしています。


この富裕層への攻撃っていうのがちょっと怖いんです、私。アメリカを含めて自由主義社会・民主主義社会は、「機会の公平」を大事にし、それにより成功者が生まれるシステムですよね。そうなると、運が良い者・悪い者が出てくるのはある意味当然で、そこに格差は生まれるでしょう。でもそれは「結果論」に過ぎませんし、その結果に文句をつけるのはちょっとおかしいと思うんです。だって成功した人たちは何も努力をせずに成功したわけではなく、それこそ死ぬ思いで行動した結果が今なんでしょうから。


その部分を端折って、結果だけを重視してそこの「不公平感」をあおるやり方は、リベラルというか社会主義的な感じもします。つまり、「結果の公平」を求めるというやり方。これでは多分、企業はアメリカを離れるでしょうね。また、有能な人材もアメリカを離れていくでしょう。だって、「頑張れば夢をつかめる可能性」がなくなるわけですから。


ただこの部分は、アメリカだけでなく、先のカナダの総選挙でも見えたように、ある程度の支持層がいるっていうことがちょっと怖いです。結果の公平性を求める人たちがたくさんいるっていうこと。それは多分、つらい経験をしたからでしょう。例えばアメリカであれば、病気になり多額の医療費負担を背負って仕事をしているとか。


でもそれは社会保障の充実を図れば解決できることであり、所得からある程度の貢献で賄われるものだと思うんです。決して「成功者・お金持ちに課税して対応」するものではないでしょう。またそこに「結果の公平性」は感じられないと思います、「搾取される側(=成功者・お金持ち)」からすれば。そうなると、やはりより「努力が認められる、結果が認められる」国へ移動するでしょうね。


何が言いたいかというと、現代社会において、自身の生活設計がうまくいかない、何かしら生活に不満があるのがすべて「富の不均衡・結果の不公平性」にあるという主張が広がって、それが受け入れられていることに怖さがあるんです。


日本の民主党政権を思い出してみてください。ベネズエラの社会主義政権を思い出してみてください。ソ連の崩壊を見直してみてください。


大変雑な言い方かと思いますが、行き過ぎた理想主義・リベラル主義はその国の「できる人たち・企業」やその国を支える「技術・経験」をよそに追いやるだけだと思うんです。


勿論、トランプ大統領が掲げる保護主義的な政策に100%賛成できるわけではないですが、「国」というものが行政単位で存在する以上、その国の保護を第一に考えるのは、行政責任者として当然ですし、また「結果により優劣をつける」のは競争社会ではある程度当たり前だと思います。


多分、その部分の葛藤があったからでしょう、先月のカナダの総選挙ではリベラル党が勝ちましたが、議席数は減らしており、保守党が急伸しております。


もし来年のアメリカの大統領選挙でエリザベスさん、もしくはリベラル思想の人が勝ったら、カナダとの関係性は良くなるでしょうが、国内では混乱が出てきそうですね。


まあ歴史的に見ても揺り返しっていうのは起こるので、ある程度リベラルが流行になるのも分かりますが、それが行き過ぎた結果どうなるか・・・。同じく、今の世界的な兆候である保護主義・保守傾向が行き過ぎるとこれまた問題になります。


ちょうどよく、中道右派・中道左派あたりをマイルドに行ったり来たりできるといいんですけどね・・・。







(当ブログ記事内で使用している写真・画像等は、特に出典の明記がない限り、著作権フリーの画像及び私が撮影したものを使用しております。)
スポンサードリンク