変化、と言えるほどカナダ連邦政府の中国に対する態度・対応が変わったわけではないですが、個人的な意見・感想ですが、何と言うか中国のしたたかさがより見えるようになった気がします。


そもそも両国関係は結構穏やかと言うか、現トルドー政権になってからは中国寄りの対応だった気がします。特に中国べったりと言うより、トルドーリベラル政権の悪い部分、「カナダよりも世界のことを。少数意見を最大限取り入れる。」と言う行動が結果として中国に甘い対応になっていったような気がしています。

APR292020 02
(2018年の中国でのG20サミットにおいて。CBCニュースサイトより。)

それが一昨年のファーウェイ事件を機にちょっとぎくしゃくするも、トルドー政権は中国にもアメリカにも優柔不断な対応を取り、どっちつかずに。多分この人、そしてこのリベラル党自体、外交音痴なんでしょうね。トルドー首相および現政権で外交的に何か収穫があったのってあまりない気がします。逆は沢山ありましたけどね。


それでも中国はカナダを攻撃します、例えば農作物等のカナダからの輸入を減らしたり禁止したり。それに対しても特にトルドー首相は対応していなかったような。また香港問題に対しても、お得意のリベラル関係の問題にもかかわらず、中国を忖度してでしょうが、あまり声高に発言していた印象はありません。逆にカナダ在住の香港人とか、中国人でリベラル思想のある人たちの方が積極的にカナダから意見を発信していた気がします。


そして今回のコロナ騒動に対しても、中国からの渡航者の入国禁止措置はアメリカや諸外国から遅れて実施。更に更に、アメリカやイギリス、オーストラリアやヨーロッパを中心に今回のコロナウイルス騒動に関しての非難が出ているにも関わらず、トルドー首相はその件には触れていません


一方中国はここぞとばかりにカナダを切り崩しにかかっている気が。以前のブログで話したように、駐モントリオール中国領事館の発信、そしてなんとファーウェイが密かにカナダの通信大手・Bellにマスク100万枚を送るという提案をしていたそうで、結局ケベック州政府が代表してマスクを受け取ったそうですが、何と言うか、いい具合に「飴」を食わされているような・・。


何と言うか、トルドー政権って、どっちつかず、煮え切らない態度で何とかこの場をしのぎ切ろうとしているみたいですが、多分そうすると結果、どちらからも信用されない事態になりそうな気がします。この点が外交音痴なのかな、って思うんです。多分、政治信条的にトランプ大統領とは合わず、逆に中国とは経済的なつながりが大きくなってしかも習さんから見れば赤子の手をひねるように簡単に制御できる人物とみられているのでは?


勿論今はコロナ対策に集中するべきだというのはまっとうな意見です。ただ、国のリーダーとしては先のことも考えて行動する必要があると思いますが、その点がちょっと不安。多分、今後もアメリカを中心にヨーロッパやオーストラリアなどの諸国は中国に対する批判を強めて対峙していくことでしょうが、カナダは中国寄りに対応しそうで不安です・・・。







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