このニュース自体は9月の上旬にアメリカはソルトレイクシティーで起こったものです。この街に住むLinden Cameron君は自閉症を持つ13歳の男の子。その日もちょっと精神的に不安定になり、家の外に飛び出してしまいます。お母さんであるGolda Bartonさんは警察に連絡。事態が大事にならないよう、警察に助けを求めました。その際、「息子は一切武器等は持っていません」と報告したのですが・・・。


駆けつけた警察官はLinden君を追いかけ、結果Linden君を銃撃してしまいます。お母さんの事前の報告にも関わらず、警察は他の人の通報があったことを明らかにしており、その通報で「精神的な障害のある人が武器を持って他の人を脅している」と言う報告があったそうです。


幸いLinden君は大けがを負いましたが、病院で治療を受け、命に別状はないとのこと。

SEP092020 01
(病院で治療中のLinden君。Global Newsサイトより。)

このケース、お母さんの憤りはもっともだと思いますし、うなずけます。お母さんの怒りが警察に向くのは当然だと思います。


が一方で、このケース、昨今のBlack Lives Matter運動と同じく、「警察官による差別」と言う声も上がっています。


ただこれは、ある点においてBlack Lives Matter運動と同じように感じるのですが、「差別」以前に「銃社会」である、もっと言えば、「自分の身は自分で守る、そのための武装はあり」と言う社会の負の部分が出てきていると思うんです。この点、私は日本人には理解が難しいとおもんです。私自身もはっきりとこの点を理解しているわけではありませんが、ただ日本人とその他の国の銃に対する認識の違いを経験したことがあります。


当ブログでも書いたかもしれません、今から7-8年前、奥さんとニューヨークまで旅行に行ったんです。そして二人でマジソンスクエアガーデンあたりを日中歩いていたら・・・。突然、警察官・パトカーが沢山現れ、一人の黒人男性を遠巻きに追跡していたんです。その男性、大きなナイフを持っていて、意味不明なこと及び警察をののしる言葉を叫びながら、ふらふらと移動していて、私たちの方に近づいてきたんです!


警察官が先回りして、この男性が近づいてきそうなところに行って、市民を避難させていましたが、私たちのところにも!そして私は奥さんの手を取って、北道を引き返して行ったんですが・・。なんと途中で奥さん、建物の陰に隠れていったんです!そして周りのほかの市民も同様、建物に身を隠す・・・。私だけ、遠くまで走って逃げていたんです。途中で奥さんがいないことに気付いて、すぐさま手を取って一緒に走り出したんです。そしていくつかのブロックを過ぎて曲がったところで、複数の銃声が!


警察官がこの男性を射殺したんです・・・・。でもこれ、私は当時も「しょうがないこと」だと思っていました。だって武装していて、警察官の言うことも聞かないのであれば、しょうがない・・。


ただ私が日本人と他の国の人との違いを感じたのはこの後の奥さんとの会話。何故逃げないで物陰に隠れたのかを問うと、「だってあの男性が銃を持っているかもしれないじゃない。的にならないように、見えないところに隠れないと。」と・・・・。他の逃げた人たちともちょっと会話したんですが、奥さんと同じ答え・・。


「相手が銃を持っているかもしれない」。。。普通に生活していて、日本人にはこの感覚はありませんよね。。。でも銃が規制されているカナダでさえ、アメリカ文化の影響でしょうかね、何か危険な場面に遭遇すると「相手は銃を持っているかも」と言う考えが浮かぶんですって、奥さん曰く。


この点が最大の問題だと思うんです。上記件、いくらお母さんが「武器は持っていない」と言っても、銃の所持が許される(州によっては違いますが)、武器の携帯が許される状況では、簡単に「信用」するわけにはいかないんでしょう。。それは自分の命、他人の命を守るために・・。


昨今のこういう事件、根本である「銃社会」、ひいては「警察などの治安を司る組織と同様・それ以上の武装を市民が許されている」社会において、「自分や他人の命を守る」ためには、「やられる前にやる」と言う行動が絶対で、それが正当化されている、と言うのが問題、と言うよりここが根本原因だと思います。本当に銃による無用な事件を防ぎたいのであれば、まずは銃規制、そして時間はかかりますが、防犯思想の若干の変化が必要なのではないでしょうか?


改めて、銃社会の恐ろしさが浮き彫りになった事件だと、私は感じました。








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